この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
Cさんは工場内で重量物が倒れてくる事故に遭い、脊髄の損傷を負いました。後遺症が残る可能性があり、①労災保険の申請と、②現場を監督していた元請事業者への損害賠償請求について、弁護士に相談がありました。
解決への流れ
⑴ 適正な後遺障害等級の認定弁護士はCさんの治療中に、カルテや検査画像の取り寄せなど適切な後遺障害等級認定の準備を行ったうえで、主治医と面談し、必要な検査や診断書・意見書の作成を依頼しました。また、Cさんや家族からの聞き取りをもとに、労災保険の調査担当者に実情を理解してもらえるようなペーパーを作成しました。結果として、適正な等級認定(5級)がされ、労災年金、前払い一時金、障害特別支給金を受領しました。⑵ 元請事業者への損害賠償請求事故状況の調査で、重量物が倒れた事故の原因は元請事業者の指示した作業方法に問題があったと考えられました。弁護士は労災保険でカバーされない損害を算定し、元請事業者に損害賠償を求めました。その後、元請事業者の代理人弁護士と協議し、業務指示の問題を認めた元請事業者と示談が成立しました。
⑴ 労災保険の後遺障害申請:事故前の状態に回復することは治療において何よりも重要です。しかし、後遺症が残ってしまった場合、適切な等級認定を受けるために弁護士がサポートします。本事例では、治療中の段階から弁護士が依頼を受け、治療終了までの時間的余裕を活用し、主治医との面談やカルテの精査、家族からの聞き取りなどを十分に行いました。結果として、依頼者に納得いただける適切な等級が認定されました。⑵ 会社との協議による解決:Cさんの怪我は重症であり、元請事業者への損害賠償請求額も高額でした。しかし、双方が代理人弁護士を立て、裁判を視野に入れた話し合いが行われたことで、紛争が長期化せず円満に解決しました。